第18回在宅医療・介護を考える会

平成26年5月14日(水)19:00~
出席人数:42名

内容:上田薬剤師会より、在宅に関する講演2題

今回は上田薬剤師会からお2人の講師をお招きし、薬局の立場から地域とのかかわりについてお話をいただきました。

 

1.「上田薬剤師会会員薬局の 休日・夜間の対応について」
(一社)上田薬剤師会 薬局部会担当常務理事 合葉雅彦先生

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 上田薬剤師会が連携して、休日・夜間等でも対応できるよう 「休日当番薬局制度」 「夜間当番薬局制度」を設けています。
<もし夜間・休日薬が必要となった場合…>
・まずは、かかりつけ薬局に連絡してください。基本的には、患者さんの「かかりつけ薬局」にて調剤可能です。
・もし、かかりつけ薬局に電話がつながらない場合は、お薬手帳や情報提供書に明記されている連絡先に電話してください。上田薬剤師会の方に電話がつながります。
    
 

2.在宅での服薬支援と 多職種連携について
(一社)上田薬剤師会 薬局部 委員長 飯島伴典先生

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 上田薬剤師会では研修・実践しながら在宅への取り組みを強化しています。
 昨年は、11月23、24の両日、オーストラリア薬剤師会から講師を招き、HMRに関わるワークショップを開催しました。
 HMR=Home Medication Review(訳:在宅医薬品管理)は、米国や英国で実施をされている"薬局薬剤師が患者の使用薬を包括的にチェックするサービス"(ブラウンバック運動)を在宅医療に拡張したオーストラリアにおける薬剤師の行う業務の一つとされています。
 また、ご自宅へのおくすりの配達も積極的に行っています。実際に地域のお宅を回ると、いろいろなケースに出会います。ケアマネージャーさんや、在宅主治医の先生と連絡を密に取り合いながら、本人やご家族の不安を解消しています(当日は2件の事例をご提示いただきました)。
 多職種連携や情報共有のために電子的に他職種と情報連携するシステムや、電子版おくすり手帳など、医療・介護者が情報連携する仕組みが次々と開発されており、導入を検討しています。いかにして患者家族や介護者生活面をバックアップしていくか、という視点で今後も活動していきます。

 

* 合葉先生のお話では休日・夜間でも私たちは安心して薬局を利用できることがわかりました。医療・介護者にとって、特に訪問看護師にとっては非常にありがたいシステムです。また、このシステムの恩恵を受けられることは、かかりつけ薬局を持つことの大きなメリットと言えるでしょう。

*飯島先生のお話からは、薬局の皆様がいかに地域で活躍されているかがよく分かりました。また、今後も研修やシステムを通して、在宅への取り組みを強化する、という並々ならぬお気持ちも感じました。薬局の役割を皆が知ることで、地域の連携がまた一歩進んだことを実感した1日でした。

 

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